問題の所在

2. 基本計画との整合の問題

前頁1.の「1. 江東区は緑や生き物に一定の配慮をしているような言葉を使っています。」で見た江東区の環境に対する配慮は、区民の印象面だけではありません。区や区民や事業主などが守らなければならない「環境基本計画」や「みどりと自然の基本計画」などに基づいて、江東区が進めてきていることが、実際にあちこちで実を結んできており、区民の実感につながっているものなのです。
ここでは、その基本計画がどのようなものなのかを見てみたいと思います。
  1. 江東区環境基本計画
  2. 区のホームページでは次のように書かれています。
    「江東区環境基本計画は、江東区の環境の保全に関する総合的・長期的な方針を示し、区民、事業者、区のすべての主体が、それぞれの立場から環境負荷低減に取り組むためのものです。
     また、本計画は、「江東区基本構想(平成20年度策定)」、「江東区長期計画(平成21年度策定)」を環境面で支えるものであり、江東区環境基本条例に基づき、環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための最上位の計画です。 」

         環境基本計画の施策体系
      1. 地球温暖化・エネルギー対策の推進
      2. 循環型社会の形成
      3. 自然との共生
      4. 環境に配慮した快適なまちづくりの推進
      5. 安全・安心な生活環境の確保
      6. 環境教育及びパートナーシップの推進
    • 環境基本計画の施策体系
    • 環境基本計画概要版の2頁に掲載された施策の体系(右図、クリックすると別頁で大きく表示されます)は、6つの柱からなり、「整備計画」に係るものは3番目の「自然との共生」の柱になります。
      自然との共生について簡潔に示した図が「概要版」の4頁に掲載されており、下にその部分のみ転載します。(クリックすると別頁で拡大表示します。)
      自然との共生は、生物多様性の保全、公園・緑地の整備、水辺環境の整備の3つに分かれます。
      その中の主なものとして、生物多様性の保全においては、「水辺や緑地などを整備してエコロジカルネットワークを形成し、生物の生息空間を確保します。」とあり、公園・緑地の整備においても「生物多様性の保全やヒートアイランド抑制の観点から連続性のある水辺と緑を活かした空間づくりを進めていきます」と書かれています。

      この環境基本計画に基づくのであれば、仙台堀川公園の整備計画においても当然エコロジカルネットワークの一部として、生物多様性の保全が図られなければならないのではないかと考えられます。

    • 計画本体における位置づけ
    • 計画「第二章目標達成のための取り組み」の第三項(P36)では、「3-1 生物多様性の保全」の背景として生物多様性について詳細な説明をしたのち、国の動向と合わせて江東区における取り組みについて述べられ、その背景の具体例として親水公園、水辺の散歩道・潮風の散歩道、公園内のビオトープをあげて説明しています。
      その結果、今後の具体的な取り組みとしては、P40において下記のように記されています。
      「身近な地域の生物多様性がもたらすめぐみは私たちの生活にとって欠かせないものです。生物の生息にとって緑地が大きな役割を持つことはいうまでもありませんが、孤立した緑地では、限られた生物しか生息・生育できません。生物が移動できるような緑地間のつながり「エコロジカルネットワーク」が必要です。また、緑地の整備にあたっては、植栽の樹種や配置に配慮し、生物がすみやすいような維持管理を行うなど、緑地や水辺の質を向上させることが必要です。
      生態系に係る基礎的で重要なデータである区内の生物生息状況の把握やエコロジカルネッ トワークの構築など、人と多様な生物が共存して暮らせるまちづくりのための取り組みを推進していきます。」

      • ①水辺や緑地などを整備してエコロジカルネットワークを形成し、生物の生息空間を確保します。
        • ○海辺から内陸部の緑の拠点へ生物が移動できるよう、エコロジカルネットワークを形成します。そのために必要な場所に緑地を整備していきます。
        • 河川や道路等の整備の際には、動植物の生息に配慮した計画や手法を導入するとともに、国や都に対しても動植物の生息に配慮した整備を働きかけます。
        • ○区内の自然環境の的確な把握を基にして、ビオトープを整備していきます。
        • ○区の貴重な植生を保護するとともに、水辺や雑木林等を活用して様々な生物が生息できる場の保全を図ります。
        • 公園整備にあたっては、生態系を考慮しながら植栽を行います。また、水辺などの維持管理においても生物へ配慮した施策を行っていきます。
      • ②生物及びその生育環境に関する調査データを整理するとともに、結果をとりまとめ、情報発信を行います。(詳細略)
      • ③持続可能な地域づくり及び環境を守り、育て、活かす人材の育成など、生物多様 性保全の取り組みを進めます。(詳細略)
      以降3-2公園・緑地の整備、3-3水辺環境の整備と詳細な説明は続きますが、本稿においては省略します。

      ただ、3-3のP47具体的な取り組み「②区民が親しみと感じられるような水辺を生かした空間づくりに向けて、区民・事業者と連携した取り組みを進めます。」の項目において「多様な動植物が生息・生育・繁殖できる水辺環境の再生・創出に取り組みます。」と書かれている事実を指摘しておきたいと思います。上記3-1の①の下線部分とともに、仙台堀川公園の整備計画においても当然に配慮されるべき項目と考えられるからです。

    • 計画の重点事業について
    • P88 第5章重点事業と各主体の役割についてのP95「自然との共生」の部分に、自然との共生にあげられている重点事業が明記されています。
      「3-1生物多様性の保全」で2つ、「3-2公園・緑地の整備」で2つ、「3-3水辺環境の整備」で1つが重点事業とされています。この中で、「3-2公園・緑地の整備」の① 区立公園の改修に、仙台堀川公園の整備計画が含まれていることが分かります。
      その、事業による効果には「連続性のある水辺と緑を活かした空間づくりにより、生態系の保全やヒートアイランド抑制の効果が期待できます。」と明記されています。
      しかし、この各主体の役割には「区」として「◆老朽化した公園・児童遊園に新しい機能を盛り込み、整備します。」と書かれています。
      この「老朽化した公園」と「新しい機能」という表現に「区」の担当者が、事業の効果として「生態系の保全」が明記されているのにもかかわらず、環境基本計画の本質的なところを見失い、違う方向を見出してしまったのでしょうか。


  3. 江東区みどりと自然の基本計画
  4. 江東区のホームページによると次のように書かれています。
    「江東区みどりと自然の基本計画は、都市緑地法第4条に記されている緑地の保全および緑化の推進に関する基本計画(緑の基本計画)として、今後20年間の江東区におけるみどりと自然のまちづくりを進めていくためのガイドラインとなるものです。
     江東区では、海、河川、運河といった水辺がまちを特徴づけています。そのため、樹木や草などの植物としての緑に対して、この緑に覆われた土地や広場に水辺地を加えたものをみどりと表現しています。また、みどりに対して生態系等も含めたものを自然と表現し、みどりの保全、改善、創出の視点として、元来、区内に少ない自然にも着目し、生態系の取り込み、回復などを図っていくことが大切であると考え、この江東区みどりと自然の基本計画を策定しています。」

    この基本計画は、資料も含めると170ページを超える大部となっていますが、私たちの環境をどのように守り、育成していくかということが具体的な視点で書かれています。
    長くなりますが、仙台堀川公園の整備計画の位置づけを知るためには必要であり、重要と思われる項目を見ていきたいと思います。
    「江東区みどりと自然の基本計画」は、まず「現状と課題」を押さえたうえで、具体的にいろいろな方面から方向性を定めています。

    2 計画の基本方針の冒頭、「2-1. 計画の理念」において、P29に次のように記されています。
    「(前略)都市公園は今では立派な「緑の資源」となって多くの区民に親しまれています。 (中略)先人達がつくり出した豊かな水辺空間と「緑の資源」を江東区特有の伝統文化を表現する資源として守り、さらにみどりの帯としてまち全体へ広げていくことはわれわれ区民が次世代に残すべき大切な使命であると考えます。
    さらに、これらの財産は、江東区だけでなく首都圏、さらには地球環境という視点からみた生命の基盤であるという意識を持って、守り育てていくことも重要です。(後略)」

    続いて、「2-2 計画の基本方針」ではP31に次のように記されています。「(前略)江東区のみどりは、いわば「人の手」によってつくられてきたものですが、最近では、海や河川・運河といった水辺が都市のヒートアイランド現象を抑制するために重要であり、まとまりある緑地空間が気温の低下に効果を発揮していることが明らかになっています。また、仙台堀川公園や横十間川親水公園から始まった野鳥の島、生物の楽園やポケットエコスペースといった自然回復の場づくりの発想や、自然や花のボランティア活動も、みんなの力によって「豊かなみどり」として大きな広がりをみせています。

    その後、P37に計画の基本方針として、計画のテーマを実現するために、6つの基本方針を設定しています。その最初は「基本方針1 河川や運河等の水辺からまちへと広がる みどりの帯をつくりましょう」というものです。
    その説明の中で、次のように書かれています。「(前略)みどりが連続することは、豊かな街並み景観を創出するだけでなく、ヒートアイランド現象の緩和に寄与する風の道を充実し、自然と人とが共生するためのエコロジカルネットワークといった生命の基盤を支え、火災の延焼防止など防災に強いまちづくりの形成においても大きな効果をもたらします。(後略)」また、P39には、「基本方針5 自然からの恩恵を実感することを通して、みんなで自然を大切にはぐくむ意識と知識を養いましょう」として 「水辺や緑によって構成される自然は、ヒートアイランド現象の緩和や自然生態系の維持などの環境保全機能、火災の延焼遮断などの防災機能、人々の憩いや健康増進、リフレッシュなどのレクリエーション機能、街並みにうるおいを与える景観構成機能と、さまざまな機能を有しています。
    このような多様な機能を持つ自然の大切さを多くの人々に理解してもらえるよう、区内の水辺や緑地空間を活用した環境教育の実施、自然に関する情報収集への区民参加機会の確保に努めていきます。」と記されています。

    「3.公園・緑地の配置方針」の「3-1 環境保全系統の配置方針」(P43)の 「(2)優れた自然環境を有し、「自然との共生」に寄与するみどりの保全」では、次のように書かれています。
    「・区内の自然生態系の回復に向けて、東京湾、荒川(河川敷の荒川砂町水辺公園含む)、隅田川といった江東区を取り囲む汽水域の水面・水辺地から始まり、区内を縦横に流れる複数の河川・運河を活用した水と緑のネットワークを形成することにより、豊かな自然環境を区内へ引き込んでいきます。
    ・自然生態系の回復に向けて、小名木川や横十間川、仙台堀川、大横川といった内部河川の水質保全・再生という観点からの環境整備を進めていくとともに、水辺沿いの公園緑地や学校などにポケットエコスペースをはじめとする自然とのふれあい空間を設置していくことにより、江東区全体としてのエコロジカルネットワークを形成します。
    ・清澄庭園や富岡八幡宮に代表される一定年月を過ぎた公園や社寺林などは、時間の経過とともに高さ20mを越える大高木層を形成しています。これらの自然は区内の貴重な動植物の生息空間として重要です。

    P46では、「3-2 レクリエーション系統の配置方針」の「(1) 地域の充足度や機能性を考慮した公園緑地の確保」で次のように書かれています。
    「・都市公園の充足度(誘致距離圏250m)をみると、人口密度の高い内陸部ではおおむね充足していますが、小松橋・白河地区の中央部、亀戸・大島地区の北部、砂町地区の北部といった一部地域では身近な公園が不足している地区もみられます。これらの地区においては、今後、地区住民との協働によるまちづくりを進めていく中で、新たな公園配置について検討していきます。その際、仙台堀川公園や竪川河川敷公園といった軸線上に整備されている都市基幹公園内に点在する広場スペースや1,000㎡を超えるなどの街区公園としての利用に耐えうる児童遊園、遊び場などを機能代替地として活用していくことや、大規模住宅団地内のオープンスペースを永続的に利用できるよう担保していくことも検討していきます。」

    続いて、「(2) 自然とのふれあいの場の創出」では次のように書かれています。
    「・区民がどこへ行っても水辺を身近に目にすることができ、江東区らしさを感じることができるよう、区内を縦横に流れる河川・運河などの水辺空間を保全・活用するとともに、東京湾を望むことができる臨海部の公園や水遊びができるような公園を配置することにより、水と緑のネットワークを形成していきます。
    ・区民からの要望が高い自然型余暇活動や環境学習の場として、荒川砂町水辺公園、仙台堀川公園、横十間川親水公園(特に野鳥の島付近)といった鳥や昆虫などの生物が観察できる公園緑地を配置します。また、生物群生息空間としてポケットエコスペースの設置を進めていくとともに、区内で数少ない「土とふれあうことができる場」として区民農園・苗ほを配置していきます。そのほか、夢の島公園に設置されている熱帯植物館や木場公園に設置されている都市緑化植物園・木場ミドリアムといった施設も活用していきます。」と書かれております。

    さらに「(3) 江東区の余暇特性に対応したレクリエーション拠点の確保」では、
    「・木場公園や亀戸中央公園、猿江恩賜公園といった大規模な公園では、区民を対象としたイベントや伝統芸能を伝える祭り等が開催されています。また、河川沿いの親水公園や緑道、サクラなどの並木が植栽された河川・水辺地では、花を楽しむための祭りも開催されています。これらの公園やオープンスペースは、区民あるいは地区住民の郷土愛やコミュニティ形成に寄与する場として位置づけ、機能の維持・向上を図ります。
    ・区民からの要望が高いスポーツや健康維持増進の拠点として、有明テニスの森公園や辰巳の森海浜公園、猿江恩賜公園をはじめ、野球場やテニスコート、サイクリングコースなどのスポーツ施設を有する都市公園を位置づけ、さらなる機能の維持・向上を図ります。」
    (この前段部分の「サクラなどの並木が植栽された~機能の維持向上を図ります」の部分が、整備計画の極端な桜植樹方針へとつながっているのではないかと思われ、全体計画の中の理念の流れをとらえていないのではないかと懸念されるところです。)

    P55に始まる「3-5 公園・緑地の配置計画」の「(1)公園配置の考え方」では整備の方向性につき冒頭で次の点が指摘されています。
    「① 「計画の基本方針」との合致
    ・公園緑地に期待される機能として、「環境保全」「レクリエーション」「防災」「景観」という視点から総合的に整備の方向性を検討していくことが重要です。
    ・その中でも特に、河川・運河沿いの水辺空間は、レクリエーション活動の場に加え、都市のヒートアイランド現象の緩和や自然との共生といった都市環境の保全・向上、火災延焼防止などの都市防災機能の強化、豊かな街並み景観の創出といったみどりが担うべきあらゆる効果が期待されることから、水辺地と一体となって「みどりの帯」を形成し、うるおいある都市づくりへの効果が高い都市公園であるかどうかに視点をおいて、整備の方向性を判断していきます。
    ●環境保全からの視点
    ・適切な公園の配置によって、都市のヒートアイランド現象を緩和するとともに、多様な生物の生息・生育等の場を確保していくことが求められています。そのために、東京湾や河川・運河を中心に展開される「みどりの帯」づくりに資する公園整備が必要です。その一方で、クールスポットを増加させていくために、樹林地や水辺が不足している地域とともに、土地利用転換や新たな都市開発にあわせてみどりの空間を確保していくという視点も重要です。
    ・また、多様な生物の生息・生育等の場としては、今後ともポケットエコスペースの整備を推進していくことが必要です。」

    P63から始まる「4.実現のための施策方針」では、 「《方針1》河川や運河等の水辺からまちへと広がる みどりの帯をつくりましょう」 「《方針2》海辺のうるおいとまちのにぎわいが融合する 江東区らしい臨海部の魅力を発信しましょう」など6つの方針があげられています。
    具体的な施策の内容はP68以降に書かれていますが、P72に 「《方針3》みんなに利用される公園へ、くつろぎと交流の空間としての質を高めまし ょう」として、以下のように書かれています。
    ① みどりでいっぱいの公園づくり
    ●にぎわいの中にも、憩いやくつろぎが感じられる、みどりの拠点づくりに取り組みます 仙台堀川公園や猿江恩賜公園をはじめとする大規模な都市公園は、区民の憩いやにぎわいの場としての機能とともに、新鮮な冷たい空気を市街地に供給するクールスポットとして、豊かに樹木が成長できるよう適切な維持管理に努めていきます。
    また、P78には、
    ③ 区民参加による身近な自然の情報収集
    ●区内の自然を区民とともに確認し、区民の意識・知識の向上を図ります
    区内に生息するさまざまな生き物や植物は、環境の変化、維持管理の状況により生息・生育状況が変化し、自然の豊かさの感じ方も変わります。
    そのため、自然の質を高めていくために必要な情報を、区民とともに収集し、自然の状況を確認していきます。
    と書かれています
    この度の整備計画では、事前に生物の調査は行っていないことを確認しています。

    P81からの「5.重点施策」においては、主としてこれから緑化していく新たな地域に重点が置かれていることが分かります。既存の地域についてはP87以降の「6 地区別にみる取り組み方針」に詳述されています。
    仙台堀川公園の整備計画対象地域は「6-6 砂町地区」(P107)に下記のように記載されています。
    (2) 砂町地区を代表するみどり
    ・拠点となるみどり:仙台堀川公園、横十間川親水公園、荒川・砂町水辺公園、南砂三丁目公園
    ・動脈となるみどり:荒川、仙台堀川公園、横十間川親水公園、小名木川
    ・その他の特徴的なみどり:北砂五丁目団地や南砂二丁目住宅など大規模な公的住宅団地内のオープンスペース、城東区民農園
    (3) 砂町地区のみどりに関する課題
    ・仙台堀川公園、横十間川親水公園には、水辺を生かしたネットワークが整備され、住民の憩いやレクリエーションの場として利用されています。このネットワークを充実するため、2つの公園を結ぶ小名木川の散歩道整備が望まれます。また、現在の緑地を適切に維持していくことも重要です。
    ・荒川は広大な河川敷を有し、散歩やサイクリング、スポーツ、自然観察など多様な利用が行われています。河川の性格上、高さのある堤防が必要ですが、より区民が近づける身近な自然的空間として、市街地からのアクセスを検討していく必要があります。
    ・まとまりある緑地として、北砂五丁目団地や南砂二丁目住宅内のオープンスペースや、仙台堀川公園、南砂三丁目公園があります。このうち団地内オープンスペースについては、今後の建て替えなどに際しても、現在の緑地面積を可能な限り確保することが望まれます。
    ・住区基幹公園の中で、街区公園の誘致距離圏は、北砂5丁目や東砂5丁目付近で充足されていない場所があるため、既存の大規模公的住宅団地内オープンスペースや仙台堀川公園内の広場空間等を今後とも維持・活用していくことが必要です。近隣公園は、地区全体で不足していますが、都市基幹公園との機能分担や代替活用を含めて、誘致距離圏を確保することが必要です。
    また、未整備である城東公園については、周辺都市公園との機能分担を含め今後のあり方を検討していくことが必要です。
    そして、P109 地図においては、仙台堀川公園について、 「旧河川という特性をいかし、連続しかつ多様な緑が創出されています。今後もこの緑を適切に維持管理していくことが望まれます。」と記されています。
このように、具体的に見てきますと、「環境基本計画」や「みどりと自然の基本計画」の中には仙台堀川公園の植生を含む生態系を大変に重視していることが浮き彫りになってくるのではないでしょうか。
そのような大切な位置づけにある公園を整備する計画立案において、これら基本計画の根幹ともいえる公園の重要部分のいくつかを消滅または削減しなければならないという計画は、そもそも受け入れられませんが、どうしても必要であるなら「整備計画」の主要論点として区民に開示し、その方針を説明しなければならないものと思われます。

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