I.2区、3区で見られる鳥類の特徴

仙台堀川公園ではすべての地区で、それぞれの特徴があるが、本報告の目的に照らすと、今回の整備計画の対象区域のうち一番北側の1区(旧桜井橋と区道117号線間)は、樹木も公園全体の作りも現状を大きく変えるものではないので、特に2区(区道117号線と旧松本橋間)と3区(旧松本橋と旧境川橋間)について特記すべき事項を挙げる

(1)  水鳥と陸鳥がバランスよく生息し、陸鳥の種類数は全12区中でトップである。

調査期間を通じて公園全体で記録された鳥の種類は51ある。(同定できなかったspを除く、以下同様。)
全12区のうち9区(尾高橋から豊住橋の間、野鳥の島があるところ)が最多の36種を記録し、2区、3区はそれぞれ27、28種である。水鳥は旧福島橋以西で目立ち、南北の2-3区では多くないように思われがちである。しかし、2-3区で確認された水鳥は、カルガモ、キンクロハジロ、カワウ、ミゾゴイ、ゴイサギ、アオサギ、コサギとサギ類を中心に7種類が記録されており、水鳥の種類は決して少なくない。

2区・3区は陸鳥(緑色)の種類数がトップクラス

(このグラフは資料1のデータから作成したものです。グラフをクリックすると別頁で拡大されます。)

2-3区を合わせてみると、全30種類のうち水鳥が7種なので、陸鳥は残る23種類で、ほかの地区と比べると最多である。2区、3区を別々に見ても2区は21種と、7区・12区の21種に並ぶトップだが、3区は22種でありそれを超える。全体で最も種類が多い9区は、水鳥が16種なので陸鳥は20種にとどまる。2-3区は、陸鳥の種類数が多いにもかかわらず水鳥も相応におり、陸鳥には猛禽類やカワセミも含まれていることから、鳥の種類分布から見ると非常にバランスがよく、自然環境として良好な形であると言える。



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