(4)  キジバト、コゲラ、オナガは全12区中トップの生息数である

日光浴をするキジバトコゲラオナガ
キジバトの個体数累計は2区が最大コゲラの個体数累計は3区が最大オナガの個体数累計は2区が最大
(このグラフは資料1のデータから作成したものです。グラフをクリックするといずれも別頁で拡大されます。)

キジバトは全調査期間中2区が毎年トップを継続し、コゲラは3区がトップを継続している。オナガは後述する(5.オナガ数の経年変化)が、剪定のために15年にはトップになれなかったが、全調査期間での生息数累計ではトップとなっている。
どれも森林の鳥であり、繁殖も一部確認されている。このことは、全12区の中で2-3区がこれらの種にとって最良の生息環境を提供していることを示しており、ほかの地区ですぐに代替することはできない。特にキツツキのコゲラは枯れ木や木の枯れ枝などに巣作りをするため、一定以上の年を経た林でないと繁殖ができないのでなおさらである。

(5)  ドバト、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ムクドリ他普通種の数もトップクラスである

ヒヨドリドバトスズメ
3区のヒヨドリはトップは15年だけ、その他は2位。
しかし、全期間の個体数累計はトップ。
ドバトの個体数累計は3区が4区に次ぐスズメの個体数累計は3区が4区に次ぐ
(このグラフは資料1のデータから作成したものです。グラフをクリックするといずれも別頁で拡大されます。下図も同様。)
ハシブトガラスムクドリ
ハシブトガラスの個体数累計は2・3区が9区に次ぐムクドリの個体数累計は3区が9区に次ぐ

ドバト、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメという普通種も、9区と並び2-3区はその数がトップクラスに多い。ドバトとスズメは3区が4区に次いで多く、ハシブトガラスとムクドリは3区が9区に次いで多い。カラスの一部を除くとこれらのほとんどは公園周辺で繁殖し、公園を生活の場、育雛の場としているように見受けられる。ヒヨドリは留鳥の一部が2-3区で繁殖していると思われるが、秋口に北から渡ってくる漂鳥の数が非常に多くみられるのが特徴で、10数羽の群れで南北に動き回る姿は圧巻である。地区によっては、スズメやドバトでさえ一羽も見ない時がある。2-3区で、これら普通種の数が多くみられるのはやはり2-3区の環境が野鳥にとって居心地の良いことを示すものであり、公園全体の中で9区と合わせてその生存環境を整備していくことが期待されている。



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