5. 2区におけるオナガの生息数推移の経年変化(剪定作業の影響)
≪参照資料≫
資料3 2区におけるオナガの生息数推移の経年変化(剪定作業の影響)
≪データの説明≫
資料3は、2013年から2016年までその年のすべての調査日に2区でオナガがどれだけ計測されたかをグラフによって示したもの。日付は年初の日から1月ごとに区切られたもので、年初以外は必ずしも調査日に合致しているわけではない。その年ごとの特徴をグラフの横に注記している。
(このデータから分かること)
14年6月の剪定作業 |
この資料は2014年の6月10日にたまたま、オナガが巣作りをしているあたりの樹木の剪定(大規模な枝の切り落とし)をしており、群れで営巣するオナガたちが騒ぎ立てていた。その後この地点のオナガが激減した印象があるので、このたびグラフにしたところ、その年のオナガの動向には大きな変化が見られなかったものの、翌年以降には明確に表れていることが判明した。
剪定作業の危機を乗り越えたヒナ 14年8月 |
一方、工事をしなくとも現在の公園の管理方法を工夫すれば、現在の生き物以上に生き物を増やすこと、多様化させる可能性はある。現在行っている草の根までを掘りつくすような草刈りは土壌を露出させることにより、風化に弱く土砂が流出し、木々の根が露出することにつながっているが、場所により、草の高さを調整し、日陰にはその場所にふさわしい植物や菌類を配することにより昆虫などの小動物類を含めた生物相が豊かになり、それによって来訪する鳥類も増加する可能性を秘めている。このような管理面での対応は、結果として生き物を助けるために人間を排除するのでなく、人間も生き物との共存を楽しみながら、現在享受できている公園のやすらぎをより豊かにしていくことにもつながるものと考えられる。